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連載小説 「壬之御門奇譚(おおいのみかど きたん)」 Act.1 #35

更新日/2023.06.06

近くの扉を潜り抜けまっすぐ進んだ先にある階段を上り、上った先にある左右に桜が咲き誇る渡り廊下をまっすぐ橋の終わりまで進んだ一階で見たが白亜と和の紋が刻まれふよふよよと浮遊して刻まれている真っすぐの廊下とクラスの標識と無機質な縦長のパネルだけが並んでいる縦長の廊下と出逢う

「ここが二年生の教室になる。基本的には教室前の作りは我々一年と変わらない。奥から一組で我々がいる方が五組になる。もしも相手を呼びたい場合は水晶盤で教室の手前まで入って呼ぶもよし、端末で連絡先を交換した上で一言伝えてここまで来るもよし、やり方は君たちに任せるよ。これもコミュニケーションの一種だからね練習と実践を繰り返してみてどんどん対処法を増やしてくれ。増えた分だけ知識と自分を守る方法が増えるからね」

「先生、質問です。この学校って恋愛禁止なんですか?」

その言葉に足が止まって桜雅が振り返り、質問をした露考色の髪の少女の目を一点にどこか興味深そうに目を細めて口を開く

「どうしてそう思うんだい?」

「相談や部活の事や話したい場合に関しての話は出ましたが恋愛関係になった場合の話は一切出てこなかったからです。」

真剣な何一つ表情を動かさずにお返しとでもいうかのようにどこか早口でこえが木霊する答えに桜雅が目を瞑って眼鏡をくいっとあげる

「恋愛に関しては禁止ではない。寧ろそれを取り上げてしまっては普通にあるであろう青春の一巻もコミュニケーションも恋という人間が持って叱るべき感情も奪ってしまうからね。奪いはいない。但し恋愛感情を抱いた時点で、クラスメイトでも教師にでもいいから報告してもらうことが必須になる。何故か?隠すような恋愛関係はしてほしくないからだ。恋愛をするのならばそれを我々は認め祝福を願う。だがそれすらも言えず隠れてこそこそ恋愛関係になり万が一のことがあってほしくないからだ。故に誰かに報告し告げることそれが必須になる事だけは覚えていてくれ。基本的に恋愛をする相手に制限はない。生徒同士でも、教師同士でも、同性であってもそれは相互の自由であって、これは校則にも書かれていることだからね、恋愛は皆等しく性別や立場関係なく平等なのさ。これで大まかな説明はしたが大丈夫かな?海和」

「えぇ、答えは得ました…ありがとうございます。詳細は後程お聞きします」

「今海和が聞いてくれた通り色々な疑問点があると思うが何かわからないことや疑問に思うことがあればすぐに聞いてほしい。校則に関しては恋愛のこと以外にもいろいろな事があるからそれはまた明日やるとしよう。それでは三年の教室に移動するとしよう。三年の教室は二年の部屋の殆ど真上にあるから行くとしようか」

→→→ #36へ続く

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