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連載小説 「壬之御門奇譚(おおいのみかど きたん)」 Act.1 #24
更新日/2023.04.25
「先ほどお話ししていた内容をお聞きしても?」
「転入生が来ると先輩らしき方が言ってたのが聞こえたんです…でも転入生の受け入れも転入生が来るのも異例だと言うことも同時に仰っていたから…気になってしまって…」
様子を伺いながら少し上にある雅の顔を覗くように恐る恐る少しずつ見上げるとなんとも言えない言葉にできないような表情をしていた
「雅…さん?」
「基本的に我が壬之御門学園では転入生を受け入れはしておりません。もしもそれが許されてその話が本当だったとするのならば異例中の異例です…情報の真意はわからず情報の謎なことが多いですが…楓花さんはまず高等院になれることを優先なさってください。貴方が気に掛けることも、それで不安になる必要もないですし、それで貴方の今の状況やメンタルが悪化してしまう方が私的には避けたいのです。今日は何をなさるのですか?」
「今日は校内案内です」
「楽しみですか?」
「来たのはいいもののまだ学校の中は廊下と教室しか知らないのでどんな場所があるのかとても楽しみです!できることならば友達も出来たらいいなって」
まるで宝箱の中身を空ける前のワクワク感と昂る高揚感に目をキラキラさせて雅に返すと表情が柔らかくなりそれは何よりですと返ってくる
「きっと貴方ならば多くの事を大きなことを成し遂げるでしょう。ご友人もきっと多くできると思います。もしかしたら百人出来るかもしれませんね」
「百人…できるように頑張ります」
「無理をしない程度にしてくださいね…話していたらあっという間についてしまいましたね。それでは行ってらっしゃいませ、また後程お会いしましょう」
「行ってきます雅さん。また後で!」
→→→ #25へ続く