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連載小説 「壬之御門奇譚(おおいのみかど きたん)」 Act.1 #32
更新日/2023.05.26
後ろを振り返ると小柄を少女が両手をぎゅっと握りながら頬を少し赤らめて少しうつむいていた
「…?私たちに何か?」
「あ、あの…よ、よければ私もご、ご一緒しても…い、良いですか?」
「…?えっとごめん誰だっけ?」
「同じクラスの小日向由だ。先ほど先生に質問もしていただろ…誰だっけとは失礼にも程があるぞ」
「ごめんごめん…名前と顔が一致しなくてさ…覚えるの苦手なんだよ…小日向ちゃんね覚えたよ!」
「お気になさらず…覚えるのだけでも大変なのはよくわかりますから」
「小日向さんが宜しければ皆で一緒に食べましょう?皆様方宜しいですか?」
「私は寧ろ大歓迎ですよ!一緒に食べましょう?」
「同じクラスになったのもなにかの縁だからな…」
「明時さんは?」
「勿論だよ~おなか減ったし早く食べに行こ~!」
「あ、ありがとうございます!」
目を輝かせて喜ぶその姿に笑みが零れつつ鞘が手招きして自分と楓花の間に由を交えてドーム型の個室の入り口のパネルにそれぞれの水晶体を記憶させるとドームの入り口が扉になり、鍵がガチャっと閉まる
「これで、完了だ。各々に昼食が決まったらここで集合しよう」
「ええ/はい/了解/わかりました」
その言葉と同時にそれぞれ散らばり、店のある両脇へと分かれ、見渡しながら店を決める両手でトレーを持ちながら約束した場所へと戻りトレーを片手にドアノブに手をかけるとガチャっと扉が自動で開かれ、すでに四人が先に座って待っており、空いている鞘と由の隣へと駆け寄って円卓にトレーをそっと置いて座る
「お待たせしました」
→→→→ #33へ続く