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連載小説 「壬之御門奇譚(おおいのみかど きたん)」 Act.1 #12
更新日/2023.03.14
「そ、そうです」
「良かった良かった無事にここにたどり着けたみたいだね…あの表示わかりにくかったと思うけど無事にたどり着けて何よりだよ道中お疲れ様」
「あ、ありがとうございます…」
そう言いつつ周りを見渡すと先に10人ほどの男女問わず様々なデザインの制服を着た新入生と思われる生徒たちがまばらに座ったり景色を眺めていた李中にはアイマスクをつけて眠っていたりと各々自由に過ごしていた
「入学式迄あと少しあるから自由に気楽にしててね…外に用事があったらそこの階段から外に出れるから。お手洗いに関しては後ろに進んでもらってそこの階段を下ってまっすぐ行くとあるからね。座る場所に関しては好きにしていいよ」
言った後階段を下りていく揺れる羽織を見守って姿が見えなくなると後ろへと振り返って周囲を見渡しながら後ろの景色が一望できる場所へと右側に鞄を置いてスカートがぐしゃっとならないように広げながら腰を掛けて鞄の中から水筒を取り出して桜茶を飲みながら浮世離れしたような極楽浄土にでも来てしまった様なその景色を見ていると綺麗な鐘の音が響き渡ってふうという声とともに先生らしき人がどこか急ぎ足で戻ってきてはい注目と緩く伸ばし棒をつけながら教卓の前に着てすっと正座すると生徒たちは各々中心に座るその男へと視線を向ける
「さて時間になったのでこれから祭典の間へと向います。中学までは名前を呼ばれて返事をして立って座ってとか出席番号順に並んでとか、来賓が長い時間何人も祝辞を言ったり色々長時間座ってあったと思うけどこの学校はそう言った類はないからそこは安心してほしい。あるとしても教員紹介と学校長と教頭からの挨拶くらいで終わるからさ緊張とかもしなくて大丈夫だし座り方も自由で大丈夫。椅子はあるけど椅子に座らなくてもいいし正座したり楽にしてね。ただし足を組んで座るのはご法度なのと寝ちゃだめだからそこだけ注意するように」
皆大丈夫と聞くと各々に頷いたり返事をしたりとアクションを取っていい返事だねと嬉しそうにつぶやくとそれでは行こうか申し訳ないけど皆靴はいてついてきてねと促すと立ち上がって靴を履いたものから順に先生と思わしき人の元へと集い、それを一人一人数えながら確認して全員が集まるとそれでは出発するからみんなついてきてねと言って踵を返して早くない丁度良いスピードで階段を下りて渡り廊下の方ではなく右側の更に奥の方へと歩みを進めて奥へ奥へと歩みを進めると来賓館の様な扇の間に近い似た建物が見えて今度は和式ではなく華式の建物の中の廊下へと進んでいくと各クラスごとに扉の前へと整列していて一組は一番最奥の扉の間へと案内されここでお待ちくださいと言われてそこで扉と向かい合わせになるように各々自由な体制で待つとお待たせいたしましたこれより入学式を開催いたします。とアナウンスが聞こえて先生らしき人たちが顔を互いに見合わせて頷くと生徒たちに起立するように促してまばらに立ち上がり、一組一番最初に行くからねと声をかけると一組が入場致します温かい拍手でお迎えくださいと盛大に響き渡り扉番の様な二人が重々しそうな装飾がまばゆい扉を開けると在校生と先ほど通ってきたであろう町の人々が笑顔で迎えて盛大で新しい拍手と歓声が響き渡る先生らしき人が足を一歩踏み入れてふかぶかと一礼するとそのまま在校生が向き合って作られた花道をまっすぐ進んでいきそのまま一直線に進み次々と各ラスの名前が呼ばれてはいってくると先生が手を上から下へと下げて各自座る
「これより、第315回壬之御門学園中学院高等院入学式を開催いたします。一同礼」
→→→→ #13へ続く