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連載小説 「壬之御門奇譚(おおいのみかど きたん)」 Act.1 #34
更新日/2023.06.02
そう言いながらソファから立ち上がり椅子を閉まって個室を後にして語らいつつまとまりながら持つ敵地に着くと桜雅が先についていたらしく手を緩やかに微笑みも交えつつ居場所を知らせるかのように振ってくるのを目印に少し駆け足で近寄る
「君たち早いね…一番乗りだ」
「時間に遅れたくないだけなので、そういう割に先生も早いですね」
「ここで待ち合わせといったはいいが、分かりづらい指示だったと思ってね。場所を探すのが苦手だったり人を探すのが苦手な人もいる。目印的なものがあった方がわかりやすいだろう?」
「先生身長大きいもんね…いい目印だったよ」
「それはどうも」
にこりと笑うと生徒たちを見つけたのか各方向へと手を振ると生徒たちが続々と集まってきて指で数をカウントしながら確認しつつこくんと頷く
「よし、皆集まったね。ここまで無事に戻ってこれて何よりだ。それでは13時ちょうどになって全員集まったから校内案内を再開するとしよう。何か質問はあるかい?」
「二年生や三年生の教室にはいかないんですか?」
「良い質問だ。今からちょうど良く所だよ。二年と三年の教室は基本的にはいくことはないと思うが部活に入部した後や何か先生や同級生に話せないような相談をする場合。何か報告がある場合に行き来することが予想されるだろうから。勿論場所は知らなければならない。一年は一階、二年は二階、三年は三階にある。それでは行くとしようか…ここから一番近い扉から行くから皆はぐれないように」
→→→ #35へ続く